格安SIMの契約件数はそのニーズの多様性などからも、年々確実に増加傾向にあります。携帯電話契約者全体の割合で見ればまだ、少ない規模であるものの、サービスを提供するMVNOの業者数も同様に増加傾向にあります。
目次
MVNOサービスの事業者数の推移
出典:総務省・MVNOサービスの利用動向等に関するデータの公表(平成26年12月末時点)
契約数3万件以上のMVNOサービス事業者数
出典:総務省・MVNOサービスの利用動向等に関するデータの公表(平成26年12月末時点)
先の統計にあるようにMVNOの事業者数は現時点で170社ですが、そのうち、3万件以上の契約をしている格安SIMのサービス事業者は13社のみです。
どんなサービスでも増えすぎると、最終的に適正な数に収まる事になり、事業なので採算が合わなければ、撤退する事業者も増えると思われます。
格安SIMを選ぶ際、安定した運営をしてくれる事業者を選ぶのはもっとも重要な項目の一つではないかと考えます。
せっかく、選んだサービスが自分の意図しないところで廃止や統廃合になり、余計な事務手続きなどが発生しないようにしたいものです。
安定度を表す指標は契約数である程度測ることができると思われ、現時点で契約件数が多いと言うことは早くから格安SIMのサービスをスタートさせ、認知度が高く、契約者数が増えて、一時的に接続速度が低下した場合でも、設備の増強や技術ノウハウによりユーザーの脱退を防止できてきると考えられるからです。
MNO、MVNE、MVNOの三層構造
更に、格安SIMは通常、携帯電話会社の通信網を借り受けたMVNOのサービス事業者が独自のサービスを提供するものでありますが、正確には三つの事業体が存在します。
MNO(Mobile Network Operator 移動体通信業者)
ドコモ・ソフトバンク・auなど、自社で通信網を保有しており、かつ携帯電話事業も行っている。主に三大キャリアとよばれています。現状はドコモがMVNOへの通信の貸し出しを行っており、auは2社のみです。ソフトバングは無しです。
MVNO(Mobile Virtual Network Operator 仮想移動体通信事業者)
MNOから通信網を借りて格安SIMなどのサービスを提供します。
「格安シムとは」のページで説明しているようなMNOから通信網を借りて格安SIMのサービスを行うMVNOになります。
MVNE(Mobile Virtual Network Enabler 仮想移動体サービス提供者)
MVNOの支援を行う事業者として、課金システムの構築や運用。MNOとの交渉。MVNO事業のコンサルティングなどを行います。これにより、モバイル通信事業等の運営ノウハウのない、事業者もMVNOの参入を可能にしています。
またMVNE自体もMVNOとしてサービス提供を行っています。ノウハウがあって運営自体も安定し、契約者数のシェアも高くお薦めできるのは以下の3社になります。
OCN モバイル ONE
NTTグループであるNTTコミュニケーションズが運営しており、積極的なプロモーションなどもあり、契約シェアNo1。管理人も2013年頃から全く不満なく利用しています。
その他に以下のMVNO事業者の一部はMVNEがNTTコミュニケーションズになります。
- ぷららモバイルLTE
- NifMo
- ASAHIネット LTE
IIJmio
インターネットイニシアティブが古くから運営する格安SIM。ホームページでも通信品質の向上を重視している事が伺える。実際定期的に技術情報の公開なども積極的に行われ格安SIMの中では知名度も高い。
その他インターネットイニシアティブがMVNEを行うMVNO事業者の一部
- DMM mobile
- BB.exciteモバイルLTE
- hi-ho LTE typeD
BIGLOBE
インターネットプロバイダとして、長い歴史がある企業が運営するMVNO。MVNEでもあるが、支援するMVNOは存在しない。多彩な料金プランが用意されており、かゆいところに手が届くようなユーザーの利便性を考えた「ライトSプラン」などは非常に魅力的である。
上記に挙げてる3社のMVNE兼MVNOサービス事業者であれば、まずはじめに格安SIMを選ぶ場合でも間違いないといえると思われます。
格安SIMを実際に使用してみて、また自分の使い方に適した格安SIMのサービスが見つかった場合は、そちらに切り替えることも出来るため、まずは上記3社からの選択をお薦めします。